蒲生氏郷

 ある資料を通して,戦国大名の蒲生氏郷がキリシタンであることを知りました。

 

 織田信長亡き後,豊臣秀吉は氏郷を東北の伊達政宗に対峙する人物として,会津に領主として遣わします。

 氏郷は,茶人としても知られる高山右近の影響でキリシタンとなり,会津地方に七層の鶴ケ城を建てました。天守閣は,天の神を表す「天主閣」である,七層の七は,聖書からとったと言われています。

 後に秀吉は,茶人千利休と折り合いが悪くなり,利休に切腹を命じます。その時,秀吉にとりなし,利休の子・小庵を会津にかくまったのが,氏郷でした。

 その後,小庵の子たちが,表千家・裏千家・武者小路千家の三千家となり,現在の茶の世界の広がりにつながることをおぼえる時,氏郷の存在の大きさを知らされます。

 氏郷は,当時としては珍しく,生涯側室を置かず,一人の妻の夫でした。

 多くの領民が,彼をしたい,キリシタンになったと伝えられています。


ちょっと残念 サザエさん

 4コマ漫画の代名詞ともなった「サザエさん」の作者,長谷川町子(はせがわまちこ)さん。 

 

 長谷川さんは1920年佐賀県に生まれ,1934年一家で上京,漫画家を志し「のらくろ」の田河水泡の弟子となった。 

 1946年から「夕刊フクニチ」で「サザエさん」の連載を開始,1949年から朝日新聞に舞台を移し25年間,6000回を超える長期連載となった。長女のサザエさんを中心に三世代が同居する「磯野家」の家庭生活をユーモアと風刺で描いた。 

 一家は,日本の家庭像を象徴する国民的キャラクターと言われた。 

 

 さて,町子さんは内村鑑三を祖とする無教会派のクリスチャンであった。長谷川さんは,自らの信仰歴については「サザエさんの打ち明け話」に触れる程度だが,熱心な信徒だった母の信仰を受け継ぎ,無教会派のリーダーであり,元東大総長でもあった故矢内原忠雄の講義に出席した。また,1991年まで北森嘉蔵東京神学大学名誉教授の「聖書を深く読む集い」にも参加していた。

 町子さんはイエス・キリストによる罪からの救いをはっきりと信じていたであろうから,天国で彼女と再会できるだろう。ただ残念でならないのは,彼女の信仰の証が伝わってこないことである。無教会のせいなのか? もし彼女が長年住んでいた家のそばにある,私達と同じ群れの世田谷中央教会に集っていたらと思う。もしそうでなくても,教会において証がなされたら,どんなに多くの人に主の影響力を与えたことだろうか。キリストのからだなる教会に集う恵みと大切さを考えさせられたことである。


最年長現役映画監督の山田火砂子さん

  2004年,現代プロダクションが製作した「石井のお父さんありがとう」のメガホンは,当時72歳の山田火砂子(やまだひさこ)監督がとりました。

 

 明治時代に岡山県に日本初の孤児院を建設し,3000人もの孤児を救った石井十次(1865~1914)の生涯を描いたものです。十次は,医学生として実習で訪れた村で,貧しい母親に男児を託されたことから孤児院を設立。東北地方を襲った冷害の被害児1200人のために寄付集めに走り回り,一人の餓死者も出さずに育て上げたクリスチャンです。

 

 石井十次役には,人気俳優の松平健が起用されましたが,製作費に多くを費やせない独立プロとしては異例の配役でした。

 

 その後,山田監督は平和や命の大切さをテーマにした作品を次々と送りだしました。その一つが「大地の歌・留岡幸助物語」(日本の社会福祉の先駆者で,凶悪犯の大半は,少年期に非行の経歴があることを知り,非行少年のために感化院を作ったクリスチャン)です。どの作品でも主演男・女優にテレビや映画で名の知れた俳優が起用されています。山田作品なら,低いギャラでもという俳優さんが多いと言います。

 

 今年87歳になった山田監督が取り組んだ新作は「一粒の麦・荻野吟子(おぎのぎんこ)の生涯」。日本初の女医としてイエス様に導かれた生涯を描いています。今回も主演の若村麻由美をはじめ,山本耕史,賀来千香子,佐野史郎,柄本明などの俳優が,山本監督の映画にかける情熱に打たれ,はせ参じました。

 

 現役の映画監督としては,最年長の山田さん。お子さんの障がいを通して,イエス様と出会った経験が,どの作品にも生きていると評されています。

 

 最新作もイエス様を証するツールとして大いに用いられますよう。


聖書に見る感染症対策

 今世の中はCOVID-19(新型コロナウイルス)の話題でいっぱいです。そんな中無責任にSNSで煽るような人もいて、WHOはインフォデミック(情報の流行)という言葉でこれを批判しています。私たちも、軽挙妄動を避けたいものです。

 

 さて、コロナウイルスの原因は一体何だったのでしょう。専門家によると、その原因は結局コウモリだった可能性が強まったようです。新しい感染症の流行は、大抵の場合、動物の感染症が人に宿主を広げることで発生するようです。

  コウモリは、哺乳類の中で唯一長距離の飛翔を行ないます。そして体内に多くのウイルスを持っているそうです。中国の人は、コウモリを食べる習慣があり、発生地は、武漢の海鮮市場でした。動物から人へ。次に人から人へと今やその流行拡大が止まりません。

 

 ある朝、レビ記の食物規定では、コウモリは食べてはいけないリストに載っているのではないかという思いが与えられ、調べてみると、確かにありました。

レビ記11章13~19節「また鳥のうちで次のものは、忌むべきもので、食べてはならない。すなわちはげわし、はげたか、……こうのとり、さぎの類、やつがしら、こうもりなどである。」

  今も旧約の食物規定を大事に順守しているユダヤ人たちなら、絶対にコロナウイルス発生はありませんでした。

 

 以前流行したSARSというウイルスも、コウモリ由来でした。また、MERSというウイルスは、ラクダからであったと記憶しています。ラクダに関しても、レビ記11章4節「しかし、反芻するもの、あるいはひづめが分かれているもののうちでも、次のものは食べてはならない。すなわち、らくだ。」とあり、これも食物規定で禁止されています。

 

手洗いの儀式

 ある公衆衛生の専門家でありクリスチャンが次のように述べています。

「手洗いは公衆衛生の基本である。聖書も手洗いの重要性を説いている。イスラエル人の信仰生活の中心である幕屋や神殿に入る前やいけにえを捧げる前に、祭司は大きな青銅の水鉢で手を洗わなければならないと規定されている。また、食事の前に手を洗うことが大事だということが、マルコ7章に述べられている。

 手を洗うことは、飛沫感染を防ぐという効果がある。飛沫感染とは、鼻や口の粘膜から感染することを言う。患者が咳やくしゃみをする時、ウイルスが混じった唾や痰などの水滴がまわりに飛び散るが、この水滴を吸うか、水滴が付着したものに触れた手を口に持っていくことで、未感染者は感染する。こうして広がるウイルスの代表は、風邪ウイルス、インフルエンザ、風疹、はしかなどで、感染力の強いものばかりである。風邪ウイルスは数種類あるが、アデノウイルス、コロナウイルスがその代表例だ。これらの感染防止には手洗いが非常に有効である。」

 

 病原体のことも、ウイルスのことも分からなかった古代に、造り主はモーセを通して、十戒に代表される律法をイスラエル人に授けました。そして彼らは、律法を守り、主の命令に忠実に従うことを通し、多くの感染症から難を逃れました。言い換えると、主は律法を通してイスラエル人を感染症から守ったのです。不思議と言うほかはありません。


(コロナ禍考)皮の衣を着せて下さった主

今回のコロナ騒ぎを思う時、人間の堕落と、にもかかわらずの主の恵みに思いが至りました。

その理由を記します。

 

 人間がまことの神様とのたった一つのルールである「食べてはならない」と言われた善悪の知識の実を食べてしまった時、「あなたは必ず死ぬ」と言われた御言葉が成就してしまいました。

 

「必ず死ぬ」という言葉の中には、人間が全世界を完璧に管理するという能力が失われるという内容も含まれていました。主は「あなたが妻の声に聞き従い、食べてはならないと、わたしが命じておいた木から食べたので、土地は、あなたのゆえに呪われてしまった。…土地は、あなたのために、いばらとあざみを生えさせ」と仰せになりました。つまり、人間が一生懸命土地を耕せども、土地は人間の管理に服せず反逆するというものでした。

 

 自然の反逆です。この中には、人間に自然が牙をむく自然災害や飢饉や疫病なども含まれます。まさに今回のコロナ感染症は、人間の罪の結果の一つであるのです。

 

 若い人たちは、かかってもあまり重篤にならないという情報から高をくくっていたようですが、その彼らにショックを与えたのが、コメディアン志村けんの死亡記事ではないでしょうか。茶の間を楽しませてくれた彼がコロナにかかったとは知っていましたが、まさかあんなにあっけなく召されてしまうとは、誰もが驚いたことでした。私も「だいじょうぶだぁ~」と元気に回復してくれるものと思っていました。「バカ殿よ。四月バカだと言ってくれ」という川柳が載っていましたが、みんなの思いが込められていたように思います。

 

 コロナと共に、デマが拡散しました。「トイレットペーパーが無くなる」とか、「テレビのディレクターが教えてくれたので、確かな情報です。ロックダウン(都市閉鎖)が、4月1日に実施されます」とか、世の中を騒がせることが愉快なのか、人間の罪を示される事件が次々と起きています。

 

 エデンの園を追放されたアダムとエバでしたが、彼らに主なる神様は、皮の衣を着せて下さいました。これは、彼らの罪のために将来、生き物の血が流され、その生き物の恵みによって彼らが守られるという予表であったと言われています。すなわち、「我らの罪を贖う神の子羊」であるイエス様の犠牲によって、信じる私たちに「義の衣」が着せられるという、出来事を通しての預言です。

 

 今、現実のコロナ感染症で苦しむ私たちに対し、主なる神様は「皮の衣」ならぬ、治療薬やワクチンを与えて下さることでしょう。富士フィルムの子会社である富山化学が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」は新型コロナウイルスの治療薬になり得る薬の一つとして注目を浴びています。この時勢なので、政府は治験、承認、増産を急ぐようです。計画がすみやかに運ぶことを願うばかりです。

 また、米製薬大手、ジョンソン&ジョンソンはコロナウイルス予防ワクチンの提供を2021年初めにも始める見込みだと発表しました。今年1月から開発に着手しており、同社は「臨床試験と並行して生産能力を拡大する」とし、10億回分以上のワクチンを製造出来る体制を整備するとも宣言しました。

 

 「神である主は、アダムとその妻のために、皮の衣を作り、彼らに着せて下さった」。

 主のあわれみの衣が、とにかく早く与えられますように。